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【報道系】夢小説

第1章 【Forever mine:増田貴久】






「じゃあ、今度こそ行ってくるから。」

「うん、今度こそ、大丈夫。

さっきの話だけど……
そのやるせなさを感じてるのなら
今後の仕事は尚更頑張って!

それが
私は一番嬉しいから。

その仕事がカタチになる頃、
私達は一緒に居られないでしょ?

だから……
そのときの私を笑わせて?

一緒に居なくても、
貴方にはそれができる。

私だけじゃない。
たくさんのファンに
笑顔と幸せを届けることができる

とても素敵で、
貴方にしかできない仕事だよ。」

「……お前に出逢えてよかったわ、
オレ…。」

「…うん。」

「同じ気持ちで
一緒に泣ける相手がいたら、
涙も、幸せなんだな。」

「ホントだね。
こんな風に一緒に泣けたのは……
ひさくんが初めて、だからね?」

「………ん?
イジッてんのか?笑」

「まさか!!笑
すっごく、真面目な話だよ。

じゃあ………、いってらっしゃい!」


背伸びをして口付けられたオレは


後ろ髪を引かれながら
玄関を後にした。















仕事を終えて帰ると、
言いつけどおり恵麻は眠りについていて。


瞼に親指で触れ、
睫毛が濡れてないことを確かめる。


「ん……、イイ子。」


無防備な寝顔に愛しさを募らせ、
おでこにキスを落として、リビングに戻る。


一人で泣くな
なんて言っておきながら
オレだって一人で泣いてる……。


矛盾してるよな?
自分でも
わかってる。




でも、
オレは男だから……。


お前の前では
できるだけ
泣きたくないんだ…。


男のしようもないプライド、
きっと理解してくれるよな?


お前なら……。




失って大切さに気付く
なんてことはよくあるけど


失う前から
こんなに大切なお前を
手放すことが怖くて
不安でたまらないなんて……


オレがこんなこと
考えてるなんて知ったら
情けないってキミは笑うかな?


お笑いが大好きなキミだけど、
きっと、笑わないって……
オレにはわかる。




キミは人の痛みが解る人だから。


上辺の優しさなんかじゃない。


心の奥の暖かさは
そんなメッキでは繕えない。




お前の心は
誰より暖くて
綺麗だ。




だから
どうか、
穢れないでいて―――…。





















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