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【報道系】夢小説

第1章 【Forever mine:増田貴久】






「ただいまー!
はい。プレゼント♡」

「え、ありがとう。
でも…、どうしたの?」

「いーから♡ 開けてみて!」

「うん。……ドレスと…靴…?」

「うん! 今度の結婚式にどうかなって。」

「すごく…キレイな藤色……。」

「気に入ってもらえてよかったー!
小山色ってのが癪だけど…w

アイシャドウに合わせて選んだんだ。
スゴく、恵麻に似合ってたから。

あと…その日、
オレが化粧してもヤじゃない?」

「……してくれるの?
むしろ、嬉しいよ…、すごく。。」

「うん。
世界中で一番、綺麗にしてあげる。
オレの手で…。」


そう言って優しく
抱きしめられて―――。


私たちはそれ以上
何も言わなかった。


何も、
言えなかった……。


ただ、2人の関係が
終焉に向かっている。


その確かなことだけを
肌で感じながら。


一緒にご飯を食べて、
一緒にお風呂に入って、
髪を乾かしてもらって、


缶ビール片手に
テレビを観ながら、


ときどき笑ったり
突っ込んだり……


いつもと何一つ変わらない
日常を過ごす。


たとえ有意義じゃない
時間の使い方だとしても、


私たちは
そういう過ごし方が
たまらなく好きで。




世界で一番の味方だと思える人が
隣にいる。


きっと、
それだけで人は生きていける。




だけど……、


まだ道半ばの
アイドルとしての人生は


きっと、
それでは生きていけない。。


そんなことを考えていたら
深夜番組を過ぎて
通販番組に変わっていて。


「恵麻ちゃん、
そろそろ……寝よっか。」

「……うん。」


二人で一緒にベッドに入って
柔らかい布団に包まれると


我慢していた涙が
一気に、
溢れだして。


―――ダメだ。。


布団を頭から被って
必死に、隠す…。


「恵麻、
こっちおいで。」


声を出すと涙声になりそうだった私は
首を振って答える。


「……ごめん。ごめんね。

一人で泣くなよ、
恵麻……。」


少しだけ、強く……
抱き寄せられて。


「一緒に……泣こ?」




私たちはきつく、
抱きしめ合って……




お互いの
愛しさと温もりを
確かめ合いながら




睫毛を涙で濡らしたまま
眠りについた――…。








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