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Diable Patron

第17章 これから先のこと。


「…これ」




「婚約指輪…もらってくれるか?」




私はそれにたいしておとなしく頷いた。



すると彼は少しだけ笑った。




そういえば、最近彼が笑っていたのを私は見ていただろうか。




その時に私は自分のことで頭一杯で裕のことを全然見てなかったことに気づいた。





これからはもっと彼のことを見て、思いやろう。



そう思った。




そう考えていると私の指にひんやりとした感触が触れる。



そこに目をやると指輪がはめられていた。




「ありがとう。」




私がそうお礼を告げると、裕は何故か下を向いていた。




「泣いてる?」



私がそういうと彼は



「泣いてない、泣いてないからな。」




といいながら袖の裾で目を拭っていた。




私にはその涙が喜びから来るものだとすぐに察した。





それだけ喜んでくれているなら本当によかったと思う。





正直、彼と付き合っていて別れそうなんてことは何度もあった。




主に私が振り回していたのが原因だけど、それでも何故か彼は私を選んでくれた。




だから私は彼と幸せになりたい。
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