第1章 第1話
僕はこの間産まれて、やっと目が見えるようになったばかりの仔猫
今日はお母さんのミルクをお腹いっぱい飲んでポカポカ陽気の中お昼寝をしていた
そんな時突然、ご主人が僕を捕まえて箱の中に入れたんだ
『え?何?』
ビックリして目が覚めた僕は、その箱を一生懸命引っ掻いたんだけど全然開かなかった
暫くしてまたご主人が僕が入った箱を持って何処かに置いた
『よいしょ…あれ?ここどこ?』
やっとの事で箱から出られた僕は外を見て驚いた
『お母さーん!どこー?』
近くを探したけどお母さんもご主人もいなかった
『どうしよう…お母さん心配してるかも…』
僕は一生懸命お母さんを呼び続けた
でもお母さんは来なかった
それから少しして後ろから
<ガサガサ>
誰かが近付いてきた
『あ、お母さん!?』
お母さんが来てくれたと思った僕は駆け出した
でも…
『…ん?何だ?このガキは…』
現れたのは知らないオジサン(猫)だった