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夢現 ~Dream"A"live~ 《気象系BL》

第5章 いま愛を語ろう


ガチャ

玄関のドアが開く音がした。急いで歩く足音がする。

「ただいま」

翔くんが少し赤い顔をして部屋に入ってきた。

「おかえり、お疲れさま」

笑顔で翔くんを迎えると翔くんは荷物を置いてソファーに座る俺の元へやって来て隣に座った。

「ごめんね、遅くなって」

「仕事なんだからしょうがないよ…走ってきたの?顔赤いよ?」

「だって早く智くんに会いたかったし…」

「俺も会いたかったよ」

そう言って両腕を広げると翔くんは嬉しそうに胸に飛び込んできた。

「あ、ごめん…俺、汗くさいでしょ?」

翔くんが身体を離そうとするから腕に力を込めて抱きしめた。

「全然臭くないよ?寧ろいい匂い…翔くんの匂いがして安心する」

「そうかなぁ…自分では汗くさい気がするんだけど」

「いいのいいの、俺がこうしていたいんだから」

「ふふっ、あ!でも早くしないと今日が終わっちゃう」

「あ、そっか…今日は俺たちが付き合い始めた記念日だもんな、ちゃんとお祝いしないと」

「でしょ?だから頑張って仕事終わしてきたんだから」

「よし、準備するか…翔くん、シャワーしてきちゃいなよ」

「うん、ありがとう…って、またこのライブDVD観てたの?」

翔くんがテレビ画面を見た。

「俺たちのキッカケのライブだかんな」

「でも俺、あまり観たくないかも…」

「ヤキモチ?」

「そう、ヤキモチ」

翔くんが俺を見て微笑んだから頬を両手で包み唇にチュッとキスをした。

「キスなんていくらでもしてあげるよ?」

「ふふっ、して欲しいけど、今はお祝いの準備が先ね?」

「あ、そうでした…」

あれから7年か…付き合う前も付き合ってからも色々あったよなぁ…
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