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【イケメン王宮・イケヴァン】りありん劇場♥R18

第7章 私立リアリン学園!予鈴




首をかしげながら、事務員に教えられた応接室へと向かう。

事務室から少し離れたとこにある応接室を見つけ、ノックをする。

「失礼します」

控えめにそう言って、応接室に入っていく。



窓辺に腕組みをして立っている男の人が、ゆっくりとこっちを向く。



………誰?

やっぱり、知らない人。



「お待たせしました」

とりあえず、頭を下げる。

「いいえ、こちらこそ、突然お邪魔しまして。お電話で、今が空き時間と伺ったものですから」

「あ………そうですか」

私は、なんとなく腑に落ちなくて、彼をじっと見てしまう。

妖艶な微笑みを浮かべる彼を見ているうちに、どこかで会ったことのあるような気がしてきて………。



「おや、あなたは………もしや」



彼は、一瞬、驚いたように目を見開き、次の瞬間、ふっと笑う。



「覚えていらっしゃいませんか?先日、お会いしましたよね?」



「え?………あっ!」



そうだ、この人!

『ヴァン』で、ナンパ男に話しかけられて困っている時に助けてくれた、ハットの彼と一緒にいた人だ!



「まさか、あの時の方が、貴女だとは。これも何かの縁………いいえ、運命、でしょうか」



力強い眼差しで見つめられて、私は思わず息を飲む。



「えっと………」



どういう事?

運命、とかって言われても………。

というか、その前に。

この人の用件は、一体、何なんだろう?



と。



「失礼します」

ノックの音とともに、事務員が私の分のお茶を持って来てくれて………。



彼女が去ると、お互いあたりまえのようにソファーに座り、向かい合う。



「私は、こういう者です」

彼は、真顔に戻り、名刺を差し出す。



「私立リアリン学園、教頭のジル=クリストフと申します」



私は、受け取った名刺の文字を目で追い、彼の言葉を頭の中で復唱する。



そして。



「リアリン、学園………」




小さく口ずさむ。







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