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【松】猫と六つ子

第10章 一松の苦悩


<一松side>

次の日……
俺はデカパン研究所へ使ってしまったヒナの薬を取りにいった。
……なんで俺が行くかって?
あれからまた毎日のように研究所の前にクソ松(カラ松)がいるからだ。
ヒナはクソ松が待っていることを気にしているようだが、そんなことはどうでもいい。
出入りしているところを見られたらどうすんだって話。
一緒に住んでいるせいか警戒心がなさすぎるんだよ、あいつ。



昨日……目の前で人間に戻ったときは、俺の心臓が止まるかと思った。
俺みたいなクズの心臓が止まったところで、誰も悲しまないと思うけど……
マジさ?リアルな女子が俺に向けて笑顔で話しかけてくるなんてありえないし、クズの許容範囲を超えてる。
まぁ、カマをかけたのは俺だけど……



実際、一緒に過ごし始めてから、俺はすぐにあいつに対して違和感を感じていた。
あいつは元々、全然猫っぽくない。猫臭さもまったくないし……むしろいい匂いが……はぁ。
飼い猫だから?
いやいや、姿が猫だからって人間にべったりしすぎだし、なんだか妙に可愛がりたくなる。
他の兄弟たちは騙せたとしても、普段から猫と一緒にいる俺がわからないわけがない。
でもまぁ……ちょっと、ちょっとだけど、昨日の出てけって言ったのは言いすぎたかな……すげーへこんでたし。
俺はヒナを見ていると、可愛いんだけどなんか虐めたくなる。
そういえば謝るのを忘れていた。
帰ったら猫の間に謝っとこう。
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