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【ヒロアカ】キスミーベイビー【轟、爆豪、物間】

第52章 キスミー







医師は寧々の瞼を押し上げると、ペン型のライトで瞳の中を確認する。





「意識が…戻っていますね。
ひとまず、峠は超えました…!」


「よかった……!」



「口付さん、口付寧々さん。
自分の名前はわかるかい?

ハイなら瞬きを一度。
イイエなら瞬きを二度…できるかい?」

医師の問いかけに、寧々は一度、瞬いた。

会話も可能なようで、病室内の誰もが安堵のため息を吐く。





「寧々!私は…?お母さんのことはわかる?!」

寧々は瞳だけを右にずらし、母親の顔を見つめ、

一度だけゆっくりと瞬いた。







母親を押しのけるように視界に割り込んだ物間が、自分の顔を指さしながら身を乗り出す。


「僕は?!にいちゃんだぞ!」

その問に、寧々は目を細めて、瞬きを一つ







「よかったわ…かなり意識もハッキリしてるみたいね…





ほら、寧々
轟くんのことも、わかるわよね?」
寧々の母親が、轟の腕を引いて寧々の前に押し出した。



少し、気まずそうに俯く轟だったが、


寧々は瞬きを、一つ








その返事に、轟は思わず涙をこぼした。









「寧々……悪りぃ…まもって、やれなくて……」



絞り出した声に、寧々は少しだけ困ったような表情をした






突然、バタバタと足音がして、勢いよくドアが開いた。













入ってきたのは、爆豪勝己













目を開けている寧々を見て、何かを我慢するかのように顔をぐしゃっとしかめたが




「…爆豪……お前、よくも寧々を…!」

殴りかかろうとする物間を、寧々の母親が止めに入る




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