第5章 春の少女
思考が停止していく・・・
この子が、言っている意味が理解できない。
え、何・・・?
「リオが、なんて・・・?」
「だから」
もう一度、現実を突きつけられる。
「亡くなったのよ、二年前に・・・」
嘘だ、と心が叫んでいる。
だって・・・だってさ、
いつも、話をしてたじゃないか。
終電で・・・二人で向かい合って・・・
何度も何度も、同じ時間を過ごしてきたはずの彼女・・・
沢山笑って、自分の話を聞いてくれたり、
話してくれた彼女が・・・・・・
"徹くんっ"
死んでいるなんて嘘だ・・・!