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イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18

第36章 あんたが望むなら 後編 <徳川家康>




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上杉武田軍の支城が落ちたとの報告を受け、織田軍では既に凱旋ムードが高まっていた。

報告はの居る後方支援の隊にも届いていて、皆一様に安堵の息を漏らし、強張っていた顔には笑みが浮かんでいる。


「これでやっと帰れるな!」

「ああ、流石は信長様だ!」

「前線に出ていた家康様と政宗様の活躍も凄かったらしいぞ!」


皆が口々に信長様達を褒め称える中、は一人桶を持って、陣の外へと向かっていた。


(戦が終わったみたいで良かった。でも、まだ動けない怪我人も居るし、安土に帰り着くまで何日もかかる。なるべく多く薬草摘んでおいた方がいいよね)


戦が始まった頃、後方支援に居る救護兵から簡単な傷薬の作り方を教わったは、足りなくなる度に陣の外へ薬草を探しに出ていた。

そして今は、ただでさえ気の緩んだ状態。

誰に声をかけるでもなく、は一人で陣の外へと出てしまったのだ。


まさか、越後の龍――軍神・上杉謙信に出会すとは夢にも思わずに。


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