第16章 水田の中
「………グスッ…」
「泣かないでよ」
泣かないでと言われても、
悲し過ぎる…し、
これからの事を考えると泣かずにはいられない。
生きていてもいつ殺されるか分からないし…
もう戻れる家はないし…
「クロウさん……自分に合った旦那様ってどう探したら良いんですか……」
「そうだな…アンタの場合は…
さっきの人間狩りが大好きな"ひょっとこ"みたいな奴から
守ってくれるくらいの実力者が良い。」
(…なるほど…)
「…実力者……」
「例えば俺とか…」
「……それはこちらからお断わりですね。
人間嫌いで…私が側に居られると嫌とか言われてたので…(´・ω・`)」
「…気にして……いたんだね…」