• テキストサイズ

戦国源氏物語-イケメン戦国と源氏物語の融合-〈改訂中〉

第9章 朧月夜の巻―家康中将-<R18>


全く自分がした事で赤くなって、本当に可愛いと家康中将は思う。

「舞」

もう暁を迎え、家康中将はこの場から急いで去らねばならない。

「また、会おう」

返事の代わりに、舞は問い掛ける。

  儚くてこの身消えなばそのままに 草の葉陰も訪わじとは思う

家康中将も返す。

  いずれかと露の宿りを訪う前に 小笹の葉裏風の知るらん

女房達は何も聞かない振りをする。

家康中将は後ろを振り返らず、弘徽殿を出て行く。



外へ出た家康中将は、弘徽殿から桐壺の自分の宿直所へ向かう。

宿直所の部屋は入ると、交換した舞の扇を広げる。

檜扇(ひおうぎ)に表白、裏紫の三重がさね。

香るのは舞から燻っていたのと同じ、侍従(じじゅう)の香。

舞とは、きっと、また、こうなるだろう。

家康中将は確信する。

兄でありながら、産まれながらの東宮そして帝。

家康中将が渇望してもなれない地位へ昇るおとこへ、おんなを奪うという静かな復讐を開始するのだ。


〈朧月夜の巻 終〉
/ 582ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp