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一泊二日温泉旅行に行ってみた【実l況l者/全l身l組】

第7章 pm 10:25


この時間になると外は空気がひんやりしていて、少し寒い

レトさんに促され、丁度良い大きさの岩に二人で座る
温泉に足をつければ、温かさが伝わって体が蕩けそう

「はぁー足湯だけでも気持ちいいねー。」

「ほんまやねー、幸せやぁー。」

温泉の気持ちよさとレトさんのふんわりとした雰囲気とが相まって、ゆったりとした気分にさせられる

レトさんを見れば、嬉しそうな顔をして、水面をちゃぷちゃぷと動かしていた

…なんか癒されるなぁ

ふふっと思わず笑みが溢れると、それに気付いたレトさんが?マークが浮かんでるような顔をする

と思えば、?が!に変わり、何かを思い付いたような表情になる

「柚月ちゃん、ちょっと待っててや。」

温泉から出ると、レトさんは部屋へ入っていく
トイレかな、と思いながらしばらく待っていると、突然、露天風呂内の間接照明が落とされた

「え、停電?!」

ビックリして部屋の方を見ると、部屋の中の灯りは点いている
不思議に思い、温泉から出ようとすると、レトさんの声が脱衣所から聞こえた

「柚月ちゃん、空!見て!」

「え?空…?」

真っ暗の中、空を見上げると、目に飛び込んでくる満天の星
落ちてきそうなほどの無数の輝きに、思わず息をのむ

「す、ごい…。」

「な、めっちゃキレイ。
こんなんなかなか見られへんよね。」

いつの間にか戻ってきていたレトさんは、飲み物を取ってきてくれたようで
お礼を言って受け取ると、再び並んで座る

「電気点いてると、全然気が付かなかった…。」

「うん、こーゆーのもたまにはいいよね。」

二人で夜空を見上げ、しばし見入る

こぼれ落ちそうな星たちを眺めていると感じる視線
レトさんを見ると、私の方を向いていることに気付く
星明りに照らされて見えた顔は、先程までとは違う、真剣な面持ち

「あのさ…ちょっと気になってることが、あるんやけど…。」

「ん?どうしたの?」

「…キヨくんと…
何かあった?」
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