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一泊二日温泉旅行に行ってみた【実l況l者/全l身l組】

第3章 am 11:06


ガタンゴトン…
心地良い揺れとリズム
まどろみの中でふわふわしている感覚

コツっと顔に何か当たる
ん?…気のせい?
またコツっと、何かが飛んできてるような
何…?また当たる
うぅ鬱陶しいなぁ…
顔を右に背けてみた
けど執拗に私の顔をめがけて何かは飛んでくる
もう…何…?

眠りから起こされ、ぼんやりした頭でチラッと目を開けてみる

「はっ!!!」

「…やっと起きた。」

目の前には般若の様な形相で私を睨む…キヨくん
そんなキヨくんの前には、私に投げつけるのであろう丸めた紙切れが大量に用意されている
そして私の周りには役目を終えた紙切れたちが散乱していた

「え、え?何、どしたの?」

「そろそろ着くから。
ほら、レトさんも!」

と言いつつ標的をレトさんに変えて、丸めた紙切れを飛ばすキヨくん
レトさんはまだ私の左肩に寄り掛かって、眠ったまま

「おい、起きろ! いつまでも柚月の肩で寝てんじゃねーよ!」

「レトさん、レトさん!もう着くって!」

キヨくんの地味な攻撃では一向に起きそうもないので、レトさんの肩を揺らして眠りを覚まそうとする

「…んー…ん?キヨくん、邪魔せんといて…。」

「はぁ?!人が親切(?)に起こしてやってんのに!これでもくらえ!!」

「もーうっさいなぁ…。柚月ちゃん、もうちょっとこのまま…。」

「おいっ!ニヤニヤしてんじゃねぇー!!!」

わーわーわー!
キヨくんそれ以上散らかさないでー!
レトさんももうさすがに起きなきゃ!

二人を制したところで、丁度到着のアナウンスが流れる
降車の準備を整え、名残惜しい気持ちと共に列車を降りた
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