• テキストサイズ

【戦ブラ】ごほうびとおねがい【由利鎌ノ助】

第3章 鎌ノ助に吸血される



 地べたに座り込んだなまえを庇うようにして、鎌ノ助は厄魔と向かい合った。
覚醒して、厄魔を次々となぎ倒していく鎌ノ助に、なまえは見とれずにはいられなかった。
美しくて、勇ましい……。

 厄魔を全て倒し終えた鎌ノ助は、すぐさまなまえに駆け寄ってきた。
上の空のなまえを、鎌ノ助は酷く心配している。
実際は、鎌ノ助に見惚れてぽーっとしていただけなのだが。

「そんなに厄魔が怖かった?」
「そ、その……」

鎌ノ助くんがかっこいいから、とは言えずに、なまえは押し黙る。
すると、なまえに優しく抱き寄せられた。

「あんたのことは、僕が守るから。……だから、そんなに怖がらないでよ」
「鎌ノ助くん……」

直球な鎌ノ助の言葉に、なまえは何を恥じていたんだろうと、馬鹿らしくなった。

「あのね、鎌ノ助くん……すごくかっこよかった」
「えっ……!」

鎌ノ助がビクッと震えたので、微妙に身体が離れ、真っ赤になった頬が見えた。
彼も照れることがあるのだと、なまえは意外な気持ちだった。

「ふふ、鎌ノ助くん」

かわいい、と思ったが、それは流石に言わない。

.
/ 24ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp