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イチイ

第7章 第6章 操り師


 扉を開け、理事長室へと続く隠し通
路を歩くリーシアの足取りは少し弾ん
でいた。
 
 顔には普段通りの笑みが浮かべ、口
笛を吹いている。
 
 何か『いいことがあった』かのよう
に機嫌のいいリーシアは、理事長室の
隠し扉を開けた。
 
 背中越しに扉を閉めると、扉は壁と
一体化する。
 
 リーシアは壁に背中をつけると、自
分で自分を抱いた。
 
 両肩はカタカタと震え、リーシアの
呼吸は少し荒い。
 
 抑えきれない感情に、リーシアは笑
いを浮かべた。
 
 それは、『歓喜』という名の感情。
 
 リーシアは嬉しかった。
 
 彼らの報告で、操り師たちが動き始
めたのがわかった。
 
 裏舞台から世界を眺めて観客でいた
操り師たちが再び舞台に上がり始めた。
 
 嬉しかった。これほど望んだ展開は
なかった。
 
 序盤で止まっていた物語が、動き始
めたのだ。
 
 『媒体』と戦闘員だけでは、舞台は
進まない。
 
 自分がけしかける前に操り師たちが
動いてくれたのは全くもって素晴らし
かった。
 
「気持ち悪いわね、あんた」
 
 ひとり笑うリーシアに辛辣な声がか
かる。
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