第18章 Cooperation -協力-

「…あー、くそ!
もうここは開かねぇな……。

つーか、ここはレイの何なんだ……？」



ザックはドアを見つめたままそう言って
少しの間考え込む。

…だが、それは彼の性にあわないらしく、
ザックは自身の頭をわしゃわしゃと掻いて
考えを振り払ったように見えた。



『……とりあえず、下に戻って見よう。
鍵を使って、先に進まないと……__

レイには会えない……。』

「……おー。そうだな。
あいつのことを知るには、
とにかく進まなきゃなんねぇーんだろうからな。」

『……うん。』



……もう、戻れないところまで来ているような気がしていた。

……戻れないのなら、進むしかない。
選択肢は、他に用意されていない……。


そう考えていた私は、
ザックの前向きな言葉に励まされたのだった……。