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The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー

第12章 Master and servant ー主従ー






《あらやだ。 わからない…?

 でもいいわ、そのうちわかることね。
 ……それに、馬鹿な子って可愛くて好きよ。
 ねぇ、ザック?

 ……うふふ。
 それでは引き続き、刑罰をお楽しみ……》

「待って……‼」


女が、また自分勝手に放送を切ろうとしたその時……、
レイが珍しく声を荒らげて、女の声を遮った。


《……あら?
 何かしら?レイチェル。

 もしかして、牢獄に入りたくなったのかしら?》


どことなく機嫌の良さそうな女のその声音に、
俺は思わずレイを見下ろした。


……前から、ずっとそうだ。

俺に"殺してほしい"と言ったくせに、
殺してくれるなら誰でもいいって言うのか……?

そんなの、俺はごめんだ……。


レイは、ここから出たら、俺が殺すんだ……。


そんなことを考えていると、
レイが再び小さく口を開いた。

動いているのか動いていないのか……、
よくわからないまま、レイは言った。


「……悠と、セバスチャンも"そう"って……、
 どういうこと……?」

《……あら、気になるの?

 ……ふふふ。
 いいわ、答えてあげる。》


女がそう言うと、
その場所のライトが消えて、より一層薄暗くなる。

目の前にはスクリーンが現れた。


《はぁい。
 それでは、スクリーンにご注目……‼》


女が放送を切ると、
動画が、スクリーンに映し出された……。



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