• テキストサイズ

The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー

第11章 Floor B3 ー地下3階ー





「……どうかなさいましたか?」

「……あ?
 別に、何も言ってねぇよ……。」


俺の呟きが聞こえてしまったらしいしつじに
俺は適当に返答して、壁を調べているレイと悠にへと歩み寄った。



「何か見つかったのか?」

『……んーん。』

「…まだ、何も。」


2人が口を揃えて答えたので、
俺は苛立って叫んだ。


「……あぁっ‼
 こんなもん、壊しちまえば良いだろ……っ‼」


俺は壁の前で鎌を構えた。


正直、こんな棒…
叩き斬ることくれぇ、簡単だと思った。

そんな俺を、レイと悠が止めようとする。


『ちょ……、
 ま、待ってザック……‼』

「……これ、鉄格子だよ…。
 壊すことなんて出来ない…。」


「……あぁっ!?

 んなこと、やってみねぇとわかんねぇだろ……っ‼」


俺は2人の静止も聞かずに、
大きく鎌を振り上げた。


ーガンッ‼ー


俺の両手に痺れるような痛みが走る。


「っ〜‼
 痛ってぇ……っ‼」


「『…………だから言ったのに…。』」


悠とレイが
2人揃って呆れたような声を上げる。


「うっせぇ‼
 思ったんなら止めろよ‼」

『……止めたよ〜。』

「……鉄だって言った。」


俺の叫びに2人が反論する。

俺はむしゃくしゃして、
再び"てつごうし"を蹴り上げた。


……くそっ。
すんげぇ痛てぇ……。


/ 373ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp