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【おそ松さん】とあるタヌキの事情

第8章 初参戦


促され椅子に座るおそは人懐こい感じでニッと口角を上げると一応は挨拶する。
その右にはチョロ、左にトドと私で相手側と対峙する。

ク「ワハハハ、ブラックワスプのボス、クマバチだ、しかし驚いたな…ピーノのボスがまだこんなに若いとはね」

ふんぞり反って偉そうね…ま、実際偉いんだろうけど、私が嫌いなタイプの人間だ。

「ハハッ♪既に調べてあるんだろ?」

ク「いやいや、君達の情報は六つ子としか出てこないんだ、隣の二人は君の兄弟と分かるが…そちらの可愛いらしいお嬢さんも妹さんか何かかな?」

ネットリした視線で私を見る、キモい…こっちを見るな。

「まぁそんなところかな♪それで?今日は和解したいって話だっけ?めんどくさい話は俺嫌いなんだよね、チョロ松頼む♪」

「どうもチョロ松です、ここからは僕が話を聞きます」

ク「まぁ、どっちでも構わないがね、君達は見たところまだ若いしまだまだこれからだと思うんだ、どうだね?ワスプの傘下に入らないか?」

「傘下?同盟を組むとかではなくて?」

ク「いい提案だと思わないかい?」

「思えませんね、話になりませんよ。条件やメリット、デメリットも提示せずに僕達がただ若いからと、経験不足と決めつけて一方的に傘下になれって、もしかして馬鹿にしてます?ああそれと返事なら速答ですね、同盟なら考えなくもありませんが傘下に下るなんてまったくもってない話ですね」

ク「チッ…若造が偉そうに…」

おっさん、呟きが聞こえてるわよ…。
でもさすがチョロwだてに口うるさい訳じゃないのね…眉毛一つ動かさないってのも凄いし、向こうは分からないかもだけどゲスい顔になってる。

「それで?交渉するにあたってあたり前の交渉条件も提示せずに和解はあり得ませんよ?そうでしょう?クマバチさん?あなたこそ其なりに大きなファミリーを纏めているのならそのぐらいわかりますよね?それともうちのファミリーがまだ駆け出しの小さなファミリーだから同盟を組むのも馬鹿らしいとでも?そんな考えでいるのなら同盟すら組みたくありませんね」

笑っちゃいそう♪無駄にいい声で淡々と正論言ってるんだものw さぁ…早く本性出しなさいよ…さっきからむさ苦しい男達の視線が集中しててウザイのよ。

ク「ほぉ、大した口の聞き方だねぇ…そうそう君達の潰したファミリーだがね…あのファミリーのボスは儂の弟なのだよ…」
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