第4章 力の吸収訓練
『ねぇ、ボス?ジュウシーの吸収訓練は必須だけど、カラはロケランのままでいいの?』
クッキーを食べながらボスに聞く。
「それなんだよなぁ…なぁ?タキ…俺達はマフィアだ、俺達ピーノのシマを守るため、利益のため、各々が役割をもって動いてる。それが欲しいからとこちらの命を狙ってきたり邪魔する組織、そんな敵はほぼ裏社会の奴らだ。相手も武装してるんだ、こっちもそれなりの武装がないと殺られちまう、だから俺達は手に入る範囲の武装で徹底的に相手を潰してきた、ただそれだけだ。戦争したいわけじゃないって事を頭に入れといてくれ」
『ふ~ん…マフィアって色々大変なんだね、だから戦争する気満々の兵器並の武装はいらないって事ね』
「俺達の中でカラ松と十四松はほとんど特効の役割だ、そんな二人が軍隊並の兵器なんて持って突っ込んだら逆に目立っちまう、タキが襲撃された時、こいつら何持って襲ってきた?」
『ジュウシーはバット、カラは日本刀…』
「な?たったそれだけでもこの二人は今まで失敗する事なく任務を遂行してきたんだ、逆に馬鹿でかい武器なんて持たせたら動けなくなっちまうぜ、だろ?」
「フッ…今回はタキに一敗くわされたけどな」
そう言ってカラは私の頭を撫でる。
それまで黙って聞いていたいちが口を開く。
「ねぇ、おれ思ったんだけどさ…タキが銃火器しか出せないのって…出せないんじゃなくて、武器っていったら銃火器しか知らないからじゃないのかな?憶測だけど…彼女のおれ達へのイメージと元々持ってる銃火器の知識で具現化してる感じがする…」
「そうなのか?タキ」
『んー…そう言われてみれば…いちのライフルなんかは印象強くて図鑑で見た時欲しいとは思ったけど絶対手に入れるなんて無理な物だったから忘れてた…いちを見た時の印象は暗殺向きな雰囲気持ってるなって思った…』
「あぁ、僕もそこは気になったんだよね、人間に使うのは初めてって言ってたけど、人間以外に使った事はあるんだよね?」
『まだ山にいる時…タヌキの仲間に使った、その時は猟銃が出たり…ケモノ罠?ガッチャンって鋏まれるやつ、それぐらいだった…あっ!そっか、その時見た事あるのってその二つしかないわ!?』
「う~ん…これは試す方が早いんじゃないのか?」