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イケメン戦国『あなたに夢中』

第4章 動き始めた恋心〈2〉


家康さんのところで薬学を学びだして3日ぐらいが経った頃…


「陽菜、家康さんのところに通いだしてから、表情が生き生きしてきたね。最初はどうなるかと思ったけど、楽しそうにしてるから安心したよ。」


二回も家康さんに突っかかってたから、お姉ちゃんは少し心配してたみたい。

戦のためとはいえ、こうして医療に携わることができるのは嬉しいし、家康さんのところに通いだしてから、確かに毎日が少しずつ楽しくなってきていた。


「私も、秀吉さんに世話役以外に何か出来ることないか聞いて、お針子の仕事をさせてもらうことになったんだ~♪せっかく着物を着る時代に来たんだし、次の仕事のアイデアがいっぱい思い浮かぶと思うの♪」


お姉ちゃんの表情もすごく生き生きしているから、私もひと安心。

そして

「初めて仕立てる着物は陽菜の着物にするね。可愛いの作るね♪」
と言ってくれた。

お姉ちゃんが作る着物、楽しみに待っていよう♪



戦が近づいてくると、家康さんと一緒に勉強することが出来なくなってきた。

もともと忙しい家康さん。戦の準備に追われ、毎日朝から晩まで軍議も開かれているから、勉強する時間がとれなくなっていた。

『ちょっと教えれる時間がとれなくなってきた。悪いけど、次に教えれるときまで自主勉強しといてほしい』と申し訳なさそうな顔で言われた。

家康さんとの勉強の時間を楽しみにしていたから、そう言われたときは、ちょっと……いや、かなりショックだった。

『そうですか…。わかりました。今までに教わったところ、しっかり復習しときますね!』

忙しいのに教えてくださってありがとうございます。と感謝の気持ちを込めて笑顔でお礼を言ったが、もうちょっと教えてほしい気持ちがあったから、ちゃんと笑えてたかは微妙だ。




戦に出陣する前夜


「陽菜、はい。」

「お姉ちゃん、これ…」

「お針子さん達が仕立ててる着物の端切れを少し分けてもらって、お守り作ったんだ。」


白色の生地に色とりどりの小花が散りばめられてる柄のお守りは、かなり私好みだった。


「陽菜が無事に帰ってくるように気持ち込めて作ったから、持っていってほしい。」

「お姉ちゃん…ありがとう」

「帰ってくるの待ってるね。」

「うん!」


私達はギュッと抱き合った。

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