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Story〜君の隣で同じ景色を見る〜

第21章 ep21 交差





花巻は、色気ねー!といいながら及川の襲撃をかわす。


それを苦笑いで見守るりこと、松川。



そしてそんな4人を静観する、岩泉。






(確かに・・・・・・バレー馬鹿だな)





及川とりこ。



及川は普段はちゃらちゃらしているし、

りこはよく笑うけど意外と控え目な性格、



結構対照的なふたり。


だけど共通して熱中するものが、



バレーボール。



それに対しての2人の気持ちは本当に熱いと思う。




主将として、マネージャーとして、それぞれの立場で同じ夢を見ている2人・・・



(俺も、負けてらんねぇな・・・)



すうっと息を吸いこみ、


「お前ら、うるっせーー!!」


そう叫んだ。







ーーー・・・








「実際、りこさんと及川さんって、どうなんスか?」


「えっ?」




合宿3日目が終了した夜、各部屋に差し入れのゼリーを配りに来たりこに、矢巾が唐突に尋ねた。



「どうって・・・何が?」


「付き合ってるんですよね?及川さんと。何か暗黙の了解みたいな感じで誰も触れないですけど」



それ俺も気になってました!と部屋のメンバーがわらわらと食いついてくる。この部屋の3年生は確か岩泉だったけど、今は及川と一緒に今日の試合の映像を見ているので席を外している。



「で、どうなんですか?とりあえず、付き合ってはいるんですよね?」

そう言った類の話に飢えているように、彼らは目をキラキラとさせて伺ってくるので、りこもはぐらかせないと悟った。



うーんと少し唸りつつも、入口近くに座って口を開いた。



「結論から言うと、付き合っては、いる・・・」


「おおーっ!やっぱな!!」



一気に場の空気が熱くなる。
それを、人差し指を口に当ててしぃーと黙るように促すと、素直に聞く後輩たち。




次々と飛び交う質問に、りこは、答えられる範囲で答えた・・・


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