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Story〜君の隣で同じ景色を見る〜

第5章 ep5 探求







ここ数日、岩泉は二つの事で頭を悩ましていた。



一つは、一週間前に、転校してきたりこに避けられていること。


だが、これは無闇に騒いでも仕方の無い事で、何かきっかけがあればまた仲良くなれるのではないかと予感している。


避けられている、と言っても会えば挨拶はするし、極端に話す機会が少ないだけ。



(まぁ、本人は他のクラスの奴とも仲良くなってきてる感じだし、一線置かれてんのはわかってるけどな・・・)









そして、もう一つの悩みは・・・






「岩ちゃーん!!お昼一緒に食べよー!」




4時間目の授業終了のチャイムと同時にガラッと、扉が開き、何故か体操着姿の及川が弁当片手にやって来た。





(及川の珍行動・・・・・・)


それが、一番の岩泉の悩みだった。







「別にいいけどよ、体操着くらい着替えてきたらどうなんだよ」



及川はすれ違う女子生徒から掛けられる言葉に笑みで返しつつ、岩泉の机までやって来た。そして空席となった隣の席に座る。




「もう早く岩ちゃんの所に行かないとって思うとさ、いても経っても居られなかったんだっ」



「俺のとこじゃないだろ目的は」





他クラスの及川がわざわざ昼休みにこっちに来るわけがない。自分のクラスの女子は慣れているのでともかく、他クラスの女子は及川がいる事が新鮮であるため、めちゃくちゃざわつく。


現に、いつも食堂に向かう女子生徒も何故か今日は教室に残っている。わかりやすい。




(ま、わかりやすいって言うのは・・・)



「あ、りこ〜、一緒にお昼食べない?」



岩泉は、悩みその1の少女に対して声をかける及川を見つめた。




(お前も大分、わかりやすいぞ・・・)




恐らく、まぁこれは確信だが及川がここ数日昼休みに来るのはりことコンタクトを取るため。
昼休みだけじゃない、朝練が終わると自身の教室には向かわずずっとこっちの教室にいる。そして予鈴と共に自身の教室に行く。




(こいつってこんなにわかりやすい奴だったっけか)





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