第26章 ep26 心満

戸惑いつつも、気持ち良さを受け入れる顔が愛おしくてたまらない。




「徹くんっぁ･･･徹、く、ん･･････ぁぁん」




腰を回して色んな角度に彼の熱を感じていると、及川は、りこの腰を掴み、下から激しく突き上げた。




「あっぁぁっ、ふか、い･･････っぁぁ！」



「りこ･････りこ･･････っ」



無我夢中に唇を合わせる。



舌を絡ませ、溶け合うように。





どさりと、りこを布団に押し倒し、彼女の両膝を抱え込む。


そして自身の体をぐっと傾ければ、更に奥へ奥へ繋がる。



唇はりこに重なったまま、激しく腰を打ち付ける。




ぱんっぱんっと肌がぶつかる音と、秘部からの淫らな水音、


そして･･･




「りこIっ･････りこ･･っ･･」



何度も自分を呼ぶ、愛しい人の声ーーー



全てが揃った時、りこの頭は真っ白になった･･････








「ぁっぁぁっあん、･･････もうっ、あぁっあああっん！」




「っ俺も、いくよ･･････くっ･･･！」





1番激しく腰を打ち付けたと同時に止まる。全ての動き。





肌のぶつかる音も、水音も、自分を呼ぶ声も、

何もかもなくなり、荒い息だけが部屋を埋め尽くす。




重なった体はしっとりと汗ばみ、より密着させ、そして、互いの鼓動の速さを感じる。





それが心地よくて、暫くそのまま2人で抱き合っていた。












「･････････りこ･･･」




及川の大きな手が、りこの頭を撫でる。


自分を愛してくれた、愛しい手で･･･





及川は顔を上げて、りこの表情をのぞき込む。



そして頬に手を添える。彼が自分によくする癖だ。



愛おしむように頬を撫でてくれる。





「ほんと、馬鹿みたいに愛してるよ･･････」



顎を伝う汗、微笑む眼差しは、愛に溢れていた･･･






りこは、今までで一番、幸せな顔して言った。




「私も、馬鹿みたいに大好き･･･」





そうして交わしたキスの温もりを、
決して忘れることは無いだろう･･･