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【イケメン王宮】氷の魔法にかけられて

第4章 *目覚めの時と暗闇*


~ルイside~


(どこにもいない…どこにいったんだろう…)


少し日が落ちたガーデンで、俺はユイを探し歩いていた。


メアリーと名乗る令嬢は、何の用かと尋ねると、ただ顔を赤らめ、話したいだけだと言った。以前ならその誘いはすぐに断っていた。だけど今は、公には公表していないがユイとの結婚式を3か月後に控えている時期でもあった。そんな時期にウィスタリアの次期国王として令嬢の反感をかってしまうようなことをするのはあまりよくない。そう思って誘いを受けた。


(思ったより遅くなったな……)


もうほとんど参加者は帰っている。
結局話を切り上げてユイを探しにきたのだがどこにもいない。ユイは勝手に帰るような真似は絶対しない。何か嫌な予感がした。


(何が起こっているかわからない今、この事を大事にはしたくない……)


その時、視線の先にデュレー大公が現れた。


(主催者のデュレー大公なら何か知っているかもしれない)


「デュレー大公、少しお時間よろしいでしょうか」


「ああ、ルイ様。どうされましたか?」


「本日のダンスパーティーですが、ずっと姿を見ていない参加者の方や早めにお帰りになられた方などはいらっしゃいましたか?」


「どうしてそんなことを…?」


デュレー大公が不思議そうな表情で俺を見る。
大公だけには話しておいたほうがいいかもしれない、そう思いユイがいなくなっていることを話した。


「実はプリンセスと少し離れていたのですが、どこを探しても見つからないのです」


「それは大変だ…!」


「ですがまだ何かあったと決まったわけではないのであまり大事にはしたくありません」


「わかりました。ただ単にどこか人目のつかない場所にいるだけかもしれないの私もで少し探しに行ってみます」


大公は血相を変え、小走りで立ち去って行った。


(俺も一刻も早くユイを探し出さないと…ユイの身に何かあったら………)


時間がたつにつれ膨らんでいく恐怖と不安を押し殺すように俺はユイを探し続けた────









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