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愛し愛された者 [NARUTO]

第10章 暗い月夜


目が覚めると周りは真っ暗で、部屋にある時計を見ると、大体11時くらいだった。

そうか...私、あのあと倒れたのか、

額の上に濡れたタオルが置いてあるところを見ると、自分には熱があるのだろう。

情けない...

横になったままため息をつく、

...そこで、ふと気づいた。

両手が暖かい。

ソッと右側を見るとサスケが私の手を握って眠っていた。

左側には、イタチが同じように眠っている...

二人を起こさないように腹筋だけで起き上がり、弟たちを交互に見る。

もしかして...ずっとついていてくれたのかな?

可愛い二人の寝顔を見つめていると、イタチが音もなく、目をゆっくりと開いた。

『.....』

「!」

一瞬だけ固まったイタチに優しく微笑むと、



イタチは、私に思いっきり抱きついてきた。




「...よかった..」

掠れるような声で言うイタチを左手でギュッと抱き締める。

『..ごめんね、』

サスケを起こさないように声の音量を落として謝る、が、

「..ん.....んう?」

「『..あ、』」

起きてしまった。

イタチが、スッと私から離れる。

寂しい...

瞼をグリグリと擦りながら寝ぼけたように私達を見るサスケ

『あんまり目、グリグリしすぎると腫れるよ?サスケ』

「?、...!!、姉さん!!」

『うぐっ』

イタチとは比にならないくらいの衝撃が私を襲った。

「姉さん!!姉さん姉さん!良かったー!!」

「コラッ、サスケ...離れろ、」

「やだ!!兄さんだってどうせ抱きついたんでしょ!」

「.....」

『フッ』

「姉さん笑うな」




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