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愛し愛された者 [NARUTO]

第10章 暗い月夜


「...そうだ」

『...じゃあ、私が、色の任務で大名の相手をしている間、シスイは苦しみ、身を投げて、自殺を?』

崩れ落ちそうになる私をイタチが支える

「姉さん...」

大きく深呼吸を二回して、イタチに寄りかかったまま三人の方を見た。

『...なぜ、その事で言い争いを?』

「...シスイを殺したのが、お前とイタチではないかと疑っている」

『!?...なるほど、会合に来ていなかった私達を疑って、イタチが怒らないとたかをくくり、シスイのことを良い駒だととらわれかねないような事を言ったんですね』

「俺達は『弟の失言』!?」

『弟の失言、私が代わりに、謝ります...申し訳ありませんでした。ですが、私達はシスイを殺してなどいません、そこだけは...信じてください』

スッと、両手、両膝をついて、地に額をつけた。

そんな私を見てイタチも謝ろうとするが、それを左手で制した。

頭を下げるのは私だけでいい、貴方は...どうか...





「...最近、暗部での任務に忙殺されて、少し疲れていたようだな」

「...隊長!!」

「暗部は火影様の直属部隊...いくら我々警務部隊でも捕捉状がなければ逮捕できない。それにツバキとイタチのことは...この俺が責任を持って監視する」

頼むとかすれた父の声が聞こえる。

「.....分かりました」

その声が聞こえると、私の視界がまた、霞んできた。

元々寝不足で、帰ってきてからの神経をすり減らすような演技と頭がグチャグチャになるような怒り..



...気持ち悪い、

『っ、うっ...』

「!?」

口元を抑えて呻いた私にイタチが気づく。

土下座をするような体勢のまま横に倒れていく。

予想以上に体に無理をさせていたようだ。

頭の中がどんどん真っ白になっていく、目の前には必死に何かを叫んでいるイタチの顔、

ごめん...また、心配かけちゃうね
























そこで、私は、完全に意識を手放した。


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