第7章 rain of fondnessⅢ

名無しを騎乗させ、彼女を優位にならせたことに、特に意味はなかっただろう。

どうせ交われば、体位は一度や二度変わる・・・最初がどう組まれようと、それよりも優先するものが今のナッシュにはあった。

ともにオーラルで快感を得ても、それでもなお、慰め合うことにまだ感じるのは物足りないという強い気持ち。


ナッシュは自身の体液が舌にあたっても、名無しへの激しい口吸いをやめなかった。
貪っても貪っても・・・もっともっと、食らい尽くすかのように烈を漂わせる。

そのキスに名無しがまた呼吸を奪われていると、スカートが捲し上げられ、露わだったままの両胸を弄られ、最終的には陰部に触れたものがあったことに驚きを見せる。


待って・・・と、その言葉を告げ終える前に、彼女の膣には、既にナッシュ自身が埋まっていた。


「ひ・・・ぁぁ・・、ん・・ッ」

「ッ・・・、せま・・っ・・・んん・・」

「ナッシュ・・・あ・・、ァ・・・」

「・・ハンッ・・・きゅうきゅう締め付けやがって・・・、おまえ・・んっ」

「はぁ・・・っ、あァ・・――」


下半身に齎された圧や衝撃。

キスもしていられなくなる程だった。

含みを持たず、容赦なく陰部に突き挿れられたナッシュの陽物は、一瞬にして名無しの内部を独占し、彼女に思わず面を上げさせる。


直前まで絡ませ合っていた舌からは唾液が垂れ、ナッシュはその糸を指で拭い、自分で舐めとる余裕を見せつける。

彼のユニホームをぎゅっと握り締めていた名無しの手は、その握力も減りゆく一方で、作られていたこぶしもよく見れば小さく震えていた。


「ぁ・・、ッ・・・」


気が付けば、全身に滲んでいた汗が熱と相まって、肌の色を焦がすように艶めかしく染めている。

まだ繋がりが出来ただけ・・・ナッシュは腰を突き上げてすらいなかったというのに。


淫れる名無しの卑猥な姿は、下に居たナッシュにとってはただただ絶景に思え、彼女の余裕の持てないところに煽りをぶつけることが楽しくて仕方なかった。