第4章 第3章 もし、アリスが妊娠したら(ランスロット目線)
【ランスロット日記】
俺は今、執務室内で一つ、気になるところを感じながら仕事をしている。
(執務室の外のドアに誰かいる。アリスな気がするが気づいていないふりをしておこう)
そう思い、待ってみるが15分を立っても開ける気配はない。
(何かアリスを不安にさせた事が・・最近はないはずだが)
すると、トントントンと執務室の扉を叩いた音がした。
(やっと来たか)
「誰だ」
「ランスロット様、アリスです」
(いつものアリスの声にしては小細い声だな)
「入れ」
アリスは執務室の扉を開けて、中に入って来た。
(元気が無いように思える・・)
「すいません。お仕事中に」
「ああ、ちょうど終えたところだ。どうした?」
(お前を何か不安にさせる事があるならば、今やっている仕事よりお前の話を聞く方が一番大切だ)
何か言いたい事があるみたいだが、アリスは聞きたい事が本当に言ってもいいものか不安なのか俯いて口を開こうとしない。
(聞きたい事に俺の出す答えが怖いのか?それとも他に何か理由があるのか?)
そんな時。執務室の扉を叩く音がした。
「誰だ」
「ランスロット様、ヨナです」
(何か急用だといけないからな仕方ない)
「入れ」
執務室に入ったヨナはアリスと目が合い・・・
「アリスじゃないか。どうして君がここにいるだ?」
「あの・・その・・・。」
「ヨナはどうして?」
「えっ俺はランスロット様にお届け物を届けに来たんだよ」
「そうなんだ」
ヨナは俺に届け物を渡した。
「招待状か」
ある事件で世話になった貴族の者達からの招待状。
子供が生まれたからお祝いのパーティーをするとの事で俺に来て欲しいのものだった。