第2章 しゃぼん玉
胸の後に首筋。
上半身は一通り洗い終わったはずなのに、ハルの泡だらけの手は未だに上半身にいる。
「もう、いいんじゃねぇか?」
「血行促進のマッサージだよ♪」
そう言って、首筋をゆっくりとハルの細い指が沿う。
その度に背筋にゾクゾクとした何かが走る。
首が終われば肩、脇と同じように繰り返す。
「ここ、一番大事だから……」
そう言って、脇から胸の突起に向かってスーッと指が走る。
突起に触れるか触れないかの所で、再び脇に戻っていく。
暫く繰り返すうちに、俺の息は段々と上がっていた。
「夏希、呼吸は乱しちゃダメだよ? 鼻から吸って、口から吐く……ゆーっくりね?」
耳元で囁かれ、催眠術に掛かったかのように俺はその通りにした。
「すーっ、はぁ……」
「そ、上手だよ……」
耳に唇が触れる位近い。
ハルの息の混ざった声が、俺の耳をくすぐる。
「夏希、見てごらん? こんなに乳首が立ってるよ……」
「やっ、これは……」
「大丈夫、血行が良くなってる証拠だから……夏希は呼吸に集中してね」
いつの間にかハルの手は俺の突起を弄っている。
乳輪をなぞったり、乳首を摘んだり。
その度に乱れそうになる呼吸を整える。