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【黒バス】If I name this love

第1章 海常高校男子バスケットボール部密着取材


 顔を洗う為に一人体育館の外へ出た俺は、顔を洗い終え、体育館へ入ろうとした時に名前を呼ばれ足を止めた。足を止めたと言うよりは、その声に戸惑い足が動かなくなったという表現の方が正しいだろう。


「はじめまして、新聞部一年の浅倉美幸です。この度、男子バスケットボール部の密着取材をする事になりました。暫くの間よろしくお願いします。」


 そう言って頭を下げる女子を見て、足だけでなく、体全体が硬直した。頭を下げていた彼女が頭を上げると、バッチリと目が合った。しっかりと挨拶をしてくれた彼女に何の返答もせず、顔を逸らした。失礼なのは重々承知だが、何故か昔から極端に女子が苦手で、話す事は愚か、顔を見る事すら出来ない始末。
 新聞部…って言ったな。そういえば、同じクラスの新聞部の奴が、今日、笠松の所に後輩が取材に行くからよろしくな、なんて言ってたな。やたらニヤニヤしてると思ったら、こういう事だったのかよ…!
 俺が女子が苦手ってのは三年なら大体の奴が知っている。まともに顔も見れねえし、喋る事も出来ねえ。今までだって新聞部の取材はあったが、俺がキャプテンになってからは取材に来る新聞部は皆男だった。女子を寄越せば、話にならないのを新聞部の連中は後輩も含め知っているからだ。なのに、なんで今回に限って女子なんだよ!女子が来るって知ってたからアイツ、ニヤニヤしてやがったのか…!くそ、明日絶対シバく。

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