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デリバリー【気象系BL】

第3章 力


「面白いほど落ち込んでんねぇ
ま、コレでも飲んで元気出しなよ」

「…ありがと」


昨日の夜の衝撃は相当なモノだった

あの子が男だった事
男向けの風俗で働いている事…


「いつも元気な相葉ちゃんが死んだ目してるってみんな心配してるよ?」

「…うん、わかってる…」


仕事は何とかこなしてる
だけど
色々がショック過ぎて明るく振る舞う事すらままならない


「一回会ってみりゃいいじゃん」

「へ…?」

「最初はもう二度と会えない、って凹んでたんだろ?
でもさ、相手がそういう仕事してる以上、会う事は可能になったワケじゃんか」

「それって…客として、って事…?」

「若しくはまーもそこで働くか?」

「なっ…何言ってんだよ…!」



「それは冗談として。
つまりはお前次第って事だよ」

「俺次第…」

「客としてでもなんでも、会いたいなら指名すればいい。
何も見なかったふりして諦めるか、腹決めて会うか
どっちかだね」


潤の言う事はもっともだ


「自分がどうしたいのか。
先ずはそこを明確にしてからだな」


立ち上がり、厨房に向かおうとした潤の腕を咄嗟に掴んだ


「待って…!」

「ん?」



「…会いたい。
会ってあの子と話したい…!」


俺はどうかしてる
でも
心のままに行動しなきゃ…後に残るのはきっと後悔だけだから
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