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【ヒロアカ】世も縋ら

第6章 体育祭






『……ん…』




眼が覚めると




そこは保健室だった





懐かしい夢を

見ていた気がする


寝ている間に流した涙が
跡となって残っている


『師匠…すみません、私…』


寝てしまっていた…

師匠のお手伝いをしに来ていたのに
これではベッドを一つ無駄遣いしただけだ



…あれ?


そう言えば私は

窓際の椅子に座って
書類の整理をしていたはずなのに

どうして今
私はベッドに包まれているのだろうか


失礼ながら
師匠に私をベッドまで運べるとは思えない


『…あの、誰が、ベッドまで…?』



「俺だ」


『!』



突如カーテンの向こう側から聞こえた低い声に
どこか聞き覚えがあるなと感じた



シャッと高い音を上げ
勢いよく開かれたそれの奥にいたのは



「一昨日ぶりだな」


食堂で出会った
イケメンの君だった



『あ…そう、ですね。あの日、貴方も……ッ!!』



そうだ
あの日、この爽やかイケメンも
敵の襲撃に遭っていたのだ
そして

勿論帰りのバスも
一緒だった訳で…


「お前、爆豪の女なのか?それなら勝手にお前に触って悪かったと思ってるんだが」


女…

なんとも古めかしい言い回しをする人だ
似合っているけども

別にそうでなくとも
少し照れくさくなる


『…ち、違いますよ。女とか、そんなんじゃ…』


「?けど帰りのバスでお前らキ『ああああ!!!言わないで!!!』……」



言葉を遮りはするが
気恥ずかしさで死にそうだ

『あっあれは!爆豪が無理矢理やったもので!あいつだってそういう含意は無いと思う!!』


「……そうか」



彼は納得したのかそうで無いのか
読み取れない表情のまま言った


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