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99.9%のDNA【気象系BL】

第1章 兄弟…


潤side


俺には生き別れになった兄がいる。

物心着いた頃から母さんにそう言われてきた。

母さんは飲んだくれの父さんと別れて以来、女手一つで俺を育ててくれた。
所謂“シングルマザー”ってやつだ。

国から受ける補助とパート収入での生活は、決して楽ではなかったが、それでも愛情をたっぷり注いでくれる母さんとの暮らしは、そりゃ幸せだった。

でも同時に、親戚の家をたらい回しにされた挙句、児童養護施設に入れられた兄のことを思うと、少しだけ寂しくもあった。

でも兄さんを引き取るだけの余裕は母さんにはなく、泣く泣く諦めるしかなかった。

そんな母さんにも、俺が18を迎えた頃新たな幸せが訪れた。

そして俺にも初めて“父さん”と呼べる存在が出来た。

でもそうなるとやっぱりたった1人の兄の存在が気になって…

社会人となった俺は、施設を退所した後の兄、和也の行方を探すことにした。

たった1枚残された写真を頼りに…


そうして漸く探し出した兄“和也“が今、俺の目の前にいる。
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