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99.9%のDNA【気象系BL】

第2章 和…


でも今年は違った。
潤がいつも以上にしつこかったのは勿論のこと、俺を産んだ人…つまり母さんの体調が思わしくない、そう言われたからだ。

俺は渋々実家に行くことを承諾した。


そして迎えた6月17日。
俺の33歳の誕生日だ。

潤の終業時刻に間に合うように俺は家を出た。
この日のためにと、潤が用意してくれた服を着て。

待ち合わせは潤がよく利用するファミレスにした。
約束の時間よりも早く着いた俺は、いつも潤が座る席に座って、コーヒーを頼んだ。

コーヒーがテーブルに運ばれてくるのとほぼ同時に、店の入り口が陽気なメロディーを奏でながら開いた。

片手をかっこよく上げて入ってきた潤は、俺の前に座るなり、熱々のコーヒーに口をつけた。

「あっちぃ~」

そりゃそうだろ、今来たばっかなんだから…
それに、

「俺まだ一口も飲んでないけどね?」

「ん? そうなの? …ってか、火傷した」

潤が赤くなった舌をペロッと出して見せた。

「人の横取りすっから、罰が当たったんだよ」

「だってもうゆっくりコーヒー飲んでる時間ないし」

しきりに時計を気にする潤に急かされるように、俺はまだ熱いコーヒーを飲み干した。

寝起きは悪いくせに、変なところが潤はせっかちだ。

会計を済ませて店の外に出た時には、潤はもう車に乗り込み、エンジンをかけて俺を待っていた。

「母さん待ってるから、急ぐよ?」

「お、おぅ…」

あ、急に緊張してきたよ、俺…。
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