第85章 マッド・アイ・ムーディ

「えぇ、だって楽しみよ！」

「どんな授業なのかしらね」

ミアとクレアが言った。

『どうかしら。フレッドとジョージの言い方だと今までに受けたことのない授業だと思うわ』

「気になるわね」

「とりあえず〜ご飯を食べたらいいんじゃないかな〜」

先程から会話に入ってこないなと思っていたエイミーを見ると、どうやらご飯を食べていたみたいだ。

「そうね。それがいいわ」

私とクレアとミアは、顔を見合わせてくすっと笑ってご飯を食べ始めた。食べ終えた私は、ある場所へ向かう。手を振って場所を教えてくれているので、手を振り返して近づく。

『お待たせ』

「ううん、大丈夫だよ。それより、突然ごめんね」

待ち合わせていたのは、セドリックだ。今日の朝、梟がセドリックからの手紙を届けてくれて、話があると書いてあった。そのため、待ち合わせをしたのである。

『大丈夫よ、気にしないで。なにかあったの？』

「とりあえず、いつものところに行ってもいいかな？」

私は頷き、私とセドリックは移動する。

「その...提案があるんだ」

『提案？』

私は、なんだろうときょとんとした。

「僕、君に勉強会をしようって言ったんだけど...今学期からは、勉強だけじゃなくただお喋りするだけの日もあってもいいかなと思うんだけど...どうかな？」

セドリックは自信無さそうな顔で私を見つめる。

『いいと思うわ。セドリックとのお喋り楽しいって思ってたの』

「良かった...」

セドリックは私の返事を聞いて、安心したようにホッと息をついた。

『それなら、図書館じゃなくて違うところの方がいいわよね？』

「そうだね。図書館で待ち合わせして、それから勉強するかお喋りするか決めて、お喋りならどこか空き教室でもいいし移動するのはどうかな？」

『うん、とてもいいと思うわ』

私は、にっこりと笑う。セドリックも優しく微笑み返してくれる。

『どうせなら、今日もお喋りしていかない？あ、それとも勉強する？』

悪戯気に微笑むと、セドリックはくすっと笑う。

「僕は勉強でもいいよ」

『私が嫌よ。もう、そう返してくるとは思わなかったわ』

セドリックは私の返事にくすくす笑ってから、言った。

「ごめんね。僕も今日、勉強するのは嫌かな。だから、どこかに行こうか」

『えぇ』