第19章 穏やかな日
政府side
「かーこめ、かこめ……かごの中の鳥は……ん、なーにしてんだパパン」
石切丸「はじめましてだね」
「おーおー、"はじめまして"……清き御神刀様が私めごときになにかご用でしょうか」
石切丸「……君だろう。彼女をここに連れてきたのは」
殺気は隠しているが、よく思ってないっていうのが駄々漏れじゃなぁ。
ズバッと斬られても不思議ではない、が……どう逃げちゃろ。
「……私を責めるのはやめなんし元々あの子には審神者としての適性はあった……きっと普通に刀一振を選んでからのスタートでもうまくやっていけたやろうが、あいつにはあなた様がいる本丸でないといけなかった」
石切丸「それはどうしてかな?」
「白々しいわ。神との約束は絶対……そのせいであの子は現代で生きるには苦痛過ぎるほどの身体になってしもた神に見初められたら、現代では生きとられん……神に憑かれたあの子にはあんたのそばでないと生きていかれんのじゃ」
本当、どこまでも腹立つ刀やわ。
人々を幸せにする御神刀……俺には腹立つ刀でしかないけどな。
町中であの子を見かけたときはまさかとは思ったが……まあ、なんともくっらい想いやなぁ
「俺は時の政府。審神者や刀剣男士のサポートが仕事じゃ……あんたが前の審神者を殺し、あの子を新しい審神者にと指定したんだろう。まあ、希望はあんたを初期刀に新しい本丸で、だったが」
石切丸「殺したとは、ひどい言い方をするね。穢れを祓っただけのこと……」
「他の本丸のパパンは優しくて可愛いってのに狂ったパパンに好かれたものだな……」
可哀想に、としか言えないがこれは彼女に課された役割であり使命だ。
神に見初められるきっかけを作ってしまった彼女の……