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食戟のソーマ

第2章 始業式


幸平創真side


親父に言われた。この学園で生き残れないようじゃあ、俺を越えるなん笑い話だって。

なら俺は、頂点を獲る。負けるつもりは無い。

創真「三年間よろしくお願いしまーす」


全『テメエェェこらあ!!ぶっ殺すぞ編入生ェ!!』

取り敢えず舞台裏へ。

創真「ふー…噛まずに言えたー」

噛まずに言えてよかったー!

「待てコラー!死ねー」

お?こいつ…

創真「おー試験の時の!薙切…だったよね」

えりな「……!」

そうだ!俺の挨拶の出来栄えを聞いてみよう!

創真「緊張したー…小さい頃から表彰状とか無縁だったし!俺どうだった?変じゃなかった?」

えりな「そんなことはどうでもいい!!」

えー…なんでさーケチー

えりな「幸平くん!なぜ君がここに…!」

創真「イヤなぜってお前」


創真「合格通知が届いたからそりゃ来るでしょ…」

合格通知を薙切に見せる。

信じられないみたいな顔してるけど、何で?


創真「あの時はビビったよー【不味い】とか言うんだもんよ!美味しいなら美味しいって素直に言ってよな!」

えりな「ちがっ…!」

えりな「(ちがうのに!ちがうのに!私はコイツを…蹴ったのに!)」


えりな「言っておきます。私は認めてはいないわ」

え「君も、君の料理もね!」

創真「…あ?」

えりな「手違いよ手違い!君は手違いで遠月に来たのよっ!!」

えりな「てっぺんを獲るですって…?笑わせないで!!中等部からの内部進学者たちは皆最先端ガストロノミーの英才教育を受けてきたの!外様の編入生なんて─」


えりな「上を見上げるまでもない。彼らにも勝てやしないわっ…」

ほほー…中等部三年間…言ってくれるねぇ

創真「中等部…三年間ねぇ…」

えりな「…何よ」

初めて包丁を握ったのは三つの時だった


創真「十二年間、俺は調理場で生きてきたんだよ?」

目を見開く薙切。

創真「【不味いわよ】って言われたままで店の名に泥を塗る訳にもいかねーな」

創真「楽しみにしてて。アンタの口からはっきりと」

創真「【美味い】って言わせてやるよ!」



創真「俺の料理の、限りを尽くして─」

―――

誰もいない試験会場。

薙切仙左衛門は一人、彼の料理を口にした。


幸平創真、不合格。その烙印が押された紙をグシャッと握る。



─それは合格の合図。
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