第2章 出会い
[ジャンside]
憲兵団
それは巨人からもっとも離れて暮らせる立場の人間であり、且つ収入も大きな職種。
俺はその憲兵団になる為だけにここにいる。
今日は訓練兵の入団初日。
恫喝中に芋を食いだしたバカがいたから、今日のスケジュールは早々と終了。
あの恫喝の儀に何の意味があるのか、俺には全く意味が理解出来ねぇまま芋女が走る姿を横目に、頭をさすりながら兵舎を出た。
別に行き先は決まってねぇが、これから三年も世話になるんだ。
地理を把握しておくのも悪くねぇだろ?
なんて事を考え、林の奥へと足を進める。
まさか、これが俺の人生を狂わせる女との出会いになるとは知らずに……