第2章 jealousy
就職して3ヶ月が経った。
社会人としてまだまだだか、充実した日々を過ごしている。
職場には幼馴染みの雅紀がいるし、先輩方も良い人たちに恵まれた。
雅紀が付いている二宮さんもたまに毒舌を吐くが言ってることは間違ったことを言っていない。
何より雅紀が忠犬のようになついていてる時点で二宮さんも良い人なのは間違いない。
あいつ人を見る目あるからなぁ。
まぁ、雅紀が二宮さんを気に入っているのは別の理由があるんだけど…
そこはそっとしておこう。
そして俺が誰よりも頼りにしているのが、俺に仕事を教えてくれてる大野さん。
仕事だけじゃなく、得意先での対応の仕方なんかも熱心に教えてくれる。
飲みに誘われたら、全てにいい返事をしてはいけないそうだ。
社交辞令だと思って、笑顔で『ありがとうごさいます』と返事していたら、本気で誘ってる人もいるから失礼だと言われた。
でもまだ仕事が一人前に出来ていないから、誘われて一人で行っても、それはそれで失礼に当たる。
だから、大野さんが同席できる場合だけ受けろと言われた。
さすが営業1課のホープと言われるだけある。
得意先とのつきあい方もしっかりと考えて付き合われてるんだ。
ほんとに有りがたい教えを頂いた。
俺なんか、ただ単に得意先のご機嫌を損なわなければいいなんて甘い考えでいた。
大野さんは仕事も出来て、親切で、とても優しい憧れの先輩だ。
大野さんに少しでも近づけるように俺も日々精進しなくては。