• テキストサイズ

私にとっての自由の翼【進撃の巨人】

第2章 決断





『ふざけるんじゃないよ!!!!!!!!』



ばちんっと頬をグーで殴られる。身体を支えきれなかった私はそのまま床に倒れてしまう。頬に鈍痛が走っている。……………これは後で痣が残りそうだ、などと考えていた。


『あんた、あの男と何もしていないって馬鹿なのかい!?!?!?他に抱かれたい人はいっぱいいるんだよ!!もう会うんじゃない!!!』


『……………』

以前だったら『いいよ、』と言っていたと思う。そこまで興味はなかったし、どうでもよかったから。


『…………嫌です、誰にも渡しません、』



再びねえさんの腕があがる。




ーーーーーーーー



『!?そ、その顔はどうした』

『ちょっとね……でもだいじょーぶ!』

アザだらけの私の顔を見てギョッとする。

『誰かに殴られたのか?』
『んー………まあ、そんな感じ。』

かわいそうに、と優しく頭を撫でてくれる。

不思議とこの人に撫でられると気持ちが楽になる。


今日はくんれんへいだんを卒業した、と聞いた。おめでとう、と言うと照れくさそうにありがとう、と言ってくる。


『あの………どうしていつも私を………?』

私がそう問いかけると彼は私のアザの理由を察した様だった。

『そうだな…………前にも言ったが、君と話するのが好きなんだ。質問されたら答えて、また質問されたら答える。君は聞き上手だからとても心地よかった。それって性欲を満たすよりもとても心が落ち着くことなんだよ』


はじめてだった、


聞き上手なんて言われたことがなかった。



すごく嬉しかった。
/ 152ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp