第13章 福沢諭吉/うちの社長が最高すぎる件。
「社長…この度は本当にご迷惑を…。油断してしまった私のせいなのに…」
「…善い。それより、怪我は無いか?」
「はい」
「……酷いことは、されなかった、か…?」
社長がチラっと服の方を見ていたので察する。
恥ずかしさが込み上げてきた。
「だ…大丈夫です!未遂です!!社長達が早く来てくれたから全然何にも…!!」
ぎゅっ
暖かい体温に包まれる。
ふわりと漂うお香の香り。
社長の匂い。
「善かった…」
囁くように、安堵するように…
そんな声を聴いたら急に涙が溢れだして
「社長ぉぉぉぉぉ…」
子供のようにわんわん泣く私を
泣き止むまでずっと抱き締めてくれました
「落ち着いたか?」
「はい…すみません泣いたりして…」
「気にするな」
「気にしますよ…。あ!猫カフェ!!行きましょう!!可愛い猫ちゃんに癒されに行きましょう!!」
「ふ…。毎日十分癒されているのだがな」
「え!? 毎日猫ちゃんに癒されているのですか!? くぅぅぅ、一体どこにそんな可愛い猫ちゃんが…私も見たi…」
「此処に。」
言い終わる前に社長がそんな事を言って私の頭を軽く撫でた。
しゃ…社長ぉぉぉぉぉ!!???
「腹が減っただろう、甘味でも食べに行くか」
「え、あ…」
顔を真っ赤にして硬直していると
一歩前に歩いていた社長が振り返って
「聖子、おいで?」
なんて笑って(当社比)くれたんです。
しゃ、社長ぉぉぉぉぉ///////
そんな我々の社長が最高過ぎる件。
fin.