第13章 遠足に行こう♪

今日は和が小学校に入学してから、初めての遠足。

行先は動物園。

天気はイマイチだけど、電車に乗れるってだけで、和は若干興奮気味で…

｢あれ？ 今日は準備早くない？｣

いつもなら、着替えもしないで、ギリギリまでゴロゴロしてんのに…(^_^;)

｢だって電車乗るんだよ？ すごくない？｣

ま、まあね…(;^_^A

つか、電車ぐらい乗ったことあるでしょ…(^_^;)

｢あ、パパお弁当と水筒ちょうだい？｣

カウンターの上のお弁当と、水筒を手渡してやると、和が黄色いリュックのチャックを開け、その中に仕舞った。

｢残さず食べるんだぞ？｣

｢あい！ ピッカピカにして帰ってくるからね♪｣

期待してるぞ、息子よ(*^^*)

｢あ、僕もう行かなきゃ！ じゃ、パパ行ってきま〜す｣

｢はい、行ってらっしゃい｣

玄関で手を振り、ドアが閉まった瞬間、俺は寝室へと駆け込んだ。

着ていたスウェットを脱ぎ捨て、真新しいシャツとジーンズに着替える。

普段はあまり被ることの無い帽子を被り、濃いめのサングラスをかける。

で、少しだけ大きめのマスクをしてと…

｢よし、準備完了♪｣

鏡に映った俺は、どこからどう見ても“俺”じゃなく…

ただの“不審者”だ…(;´д｀)ﾄﾎﾎ…

でもそんなの関係ない。

俺は残ったご飯で作ったおにぎりをリュックに入れ、家を出た。