• テキストサイズ

Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】

第46章 きっと、ずっと…


上級生VS下級生の試合が始まった。

上級生は5人。
下級生は4人。

体格差や人数を考慮して、俺も外野で参加することになった。

但し、俺に攻撃権はないから、攻撃するのは和たち4人の役目。
俺はあくまでサポートに徹することになった。



でも…

いくら大人の俺が助っ人として加わったって、和たち下級生チームの劣勢は明らかで…

上級生のな投げる豪速球を、小さな身体で受け止められるわけも無く…
仮に受け止めたところで、まだ小さな手から繰り出されるボールは、亀並みに遅く感じる。

結局、最初は4人いたコートも、最終的には和一人が残っていて、何とも心細い状況になっている。

上級生4人に、和一人で勝つ事なんて、奇跡でも起こらない限りありえないだろうな…

俺は、当然他の三人も早々に諦めるだろうな…そう思っていた。

でも俺のそんな思いは、智くんの、滅多に聞くことのない大きな声によって翻った。

「かじゅー、がばれ!」

「カズ、負けんな!」

「カズ、頑張れ!」

智くんをきっかけに、二人が次々とコートの中の和に声をかける。

その声に、上級生たちの気が少し逸れたのか、緩く回転したボールが和の足元に転がった。

「カズ、チャンスだ!」

『イケー!』

ボールを手にした和が、皆の声に応えるように大きく頷いた。
/ 324ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp