第39章 夏休みの宿題なんていらないもん

長い長いと思っていた夏休みも、気付けば残り半分。

過ぎてしまえば、あっという間って感じ？

ま、仕事を早上がりさせて貰うのと、放課後クラブに通う和のための弁当作り以外、生活に変化はないから、俺自身はあまり夏休み、なんて感覚はない。

…のが悪かった(;^_^A

今更だよ？
ホント今更なんだけどさ…

｢和、そう言えば宿題は進んでるの？｣

俺が見る限り、学校から出された宿題の小冊子を開いている様子は…全くない(^_^;)

まさかと思うけど…

｢ぜ〜んぜんやってないよ〜？｣

って、マジかよ…(;^_^A

｢ちゃんとやんないとダメじゃん…｣

｢え〜っ、だって面倒いもん｣

えっ、そーゆー問題？
面倒いとか…有り得ないし…(;^_^A

｢あ、あのさ、和？ パパ言わなかったっけ？ 宿題全部キッチリ終わらせたら、映画連れてくって｣

確か夏休みに入ってすぐの頃に、そう約束した筈のだ。

勿論、和の好きな黄色いモンスターが主役の、あのアニメだ。

｢だってそれならもう観ちゃったもん｣

へっ？
はあ？
どゆことですか？

｢いつ？ どこで？ 誰と？｣

｢えっと…、先週だったっけ…、松岡のおじちゃんと観たの｣

えっ…、そんな話聞いてませんけど？