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君と回る世界

第3章 ほんとの君は…?


腕の中に花を抱きしめたまま

ただぼんやりと空を眺めてたら



「あの…もう落ち着きましたから…

ありがとう…ございます……」



そんな声がして

花は俺の腕の中からごそごそと

抜け出す…



「またあいつか…?」



そう不機嫌に呟くと

泣いたせいで真っ赤になった目を俺に向け



「いつもご迷惑おかけしてすいません(笑)

1人で何とか出来ると思ったんですけど…

待ち伏せとか追いかけられたりすると

やっぱり怖くて(笑)」



なんて申し訳ないなさそうに

笑顔を浮かべる…



真っ赤になった目も

無理に笑う笑顔も


全部が痛々しくて

その分腹が立って



「あほなんかお前は…?

1人で何とかなんか出来る分けないやろ!

頼ったらええやんか?

何でひなに頼らへんねん!?」



気が付くとそう怒鳴ってて

驚いたように俺を見つめる花の目に

罪悪感が溢れだしてくる…(涙)



慌てて


「いや…あの…責めてるんちゃうぞ?

ただほんまに何かあってからじゃ

遅いやろ…?やから…その…」



そう取り繕ってたら




「ちゃんと解ってますから大丈夫ですよ?

今日も助けに来てくれたし…

心配してくれてるんですよね?

私ももう意地はるのやめようって

思ってたとこです(笑)」


なんて花は可笑しそうに

俺を見て笑う…



そんな花の笑顔を見てたら

気が抜けて…



「あの…ところで今日は村上さんは…?」



そんな花の質問に…




「あぁ…今日はラジオの収録ちゃうか…?」



なんて言ってしまった瞬間




「え…?ラジオ…って…どういう?

待って…村上さんの仕事って…?」



そんな花の

パニックった声が響き渡った…(汗)
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