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君と回る世界

第3章 ほんとの君は…?


すばるside

「た…たすけて…ください!!」


耳に当てたスマホから突然聞こえる声に…


またこれ横のたち悪いイタズラか(笑)


なんて食べかけのラーメンを

口に運ぶ手を止めて

スマホを見直すと



画面には

"ひなの彼女"

の名前が光っていて


慌てて耳から離していたスマホを

もう一度耳に当てると…



「助けて…渋谷さん…」


なんて俺の名前を呼ぶ

花の声が確かに聞こえてくる…



ざわざわと嫌な感じがして




「お前…今どこにおんの…!?」



そう聞くと



「今は…あの…フランとか言う

古着屋さんの前…?」



そんな息の切れた

苦しそうな声が聞こえる…



「"フラン"やな?

そこやったら俺の家から近いわ…

動かんとそこで待っとけ!」



そう叫んで

スマホをズボンのポケットに押し込み

急いで玄関を飛び出しながら呟いた…




「やから言うたのに……ほけひな!!」
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