【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第6章 〜コナンとバーボン、密室事件〜
安室「過冷却水。水が凍るはずの凝固点…零度以下になっても氷にならずに液体のままでいる水のことで、振動などの刺激を与えると急速に氷始めるんです」
椎奈「たしかその作り方って、均一に冷えるようにペットボトルをタオルで巻き、マイナス5°くらいの冷凍庫に4、5時間寝かせるだけ。振動を与えるとペットボトルの表面に沿って上の方から氷始めるので、おそらく桃園琴音さんは過冷却になったスポーツドリンクの中に鍵を入れて、振動させて上の方が凍ってからひっくり返して鍵を真ん中の方に寄せて全体を凍らせ、園子ちゃんに飲ませたんでしょう」
安室「スポーツドリンクは色が濃く、ジェル状に凍るので中の鍵は見えなかったというわけです」
横溝「じゃあ、そのスポーツドリンクを解かせば…」
安室「ええ。出てくるでしょうね。琴音さんが石栗さんを殺害したという痕跡がね」
俯いたままの桃園さんに、サークル仲間の人以外の全員の目がいく
梅島「そ、そんなの、出てきてから言いなさいよ!!」
高梨「もしも出てこなかったら、アンタら───」
桃園「ダメよ」
自分をかばう声を遮って、俯いたまま桃園さんが自供した
桃園「出てきちゃうから…。私の指紋がバッチリついてる合鍵がね。しかも私、焦ってその鍵石栗くんの血の上に落としちゃったし…」
園子「(うそ…っそんなのが入ってたドリンク飲んじゃったわけ…?)」
園子ちゃんが一人、顔が引きつらせた
梅島「でも、どうして石栗くんを?」
桃園「もちらん、雨竜くんの敵討ちよ。私、彼のこと好きだったから…」
高梨「もしかして、雨竜が石栗の冗談を真に受けて死んだ、あれか」
梅島「たしかに、これだけ積もってれば2階から飛び込んでも死なないなんて不用意なことを言ったのは石栗くんだけど…」
桃園「雨竜くんの遺体が運ばれていったあの日の夜、私眠れなくてベランダに出たら下で石栗くんが雪を掘り返していたのよ。最初は、雨竜くんが亡くなったのが信じられなくて、いるはずのない雨竜くんを見つけようとしてるんじゃないかって思ったけど…。彼が探していたのは自分が首に巻いていたストール…。それを見つけた時のからの笑顔が全てを物語っていたわ。雨竜くんは自分で雪の中に飛び込んだんじゃなく、落とされたんだってね!」
梅島「?!」
高梨「じゃあ石栗に?!」
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