【名探偵コナン】生まれ変わったら新一の姉でした。2
第14章 〜異次元の狙撃手(スナイパー)〜
安室「椎奈…」
椎奈「安室さん…んっ…」
互いに熱い視線を絡めて相手の名を紡げば、彼らは自然と吸い寄せられるように顔を寄せ合い口づけた。そして安室の手がすかさず椎奈の後頭部を抑えると、さらに深く噛みつくようなキスを送る
やがて呼吸が苦しくなったのか、椎奈が背に回していた手で安室の胸を叩くとやっとそれは終わった…。
その後、椎奈は安室から顔を晒して赤くなりながらも決して手だけは安室の服をつかんで離さなかった。ちなみにこの時、蘭も園子も病室にはおらずどこかへ行っていたらしい。そして2人が戻ってきた頃にはこのカップルは普段通りに戻っていて、安室がコナンに電話していたところであった───
*
それから1時間もしないうちにコナンは病室にやってきた。コナンに呼ばれたからか、そばに世良もいる。元気な椎奈の姿を見た途端、世良は安堵の息を吐き、コナンはすぐさまベットに駆け寄ってきた
コナン「椎奈姉ちゃん!」
椎奈「ごめんなさい、2人とも。心配かけちゃったかな…」
コナン「謝るのは僕だよ。僕のせいで、姉さん…」
眦を下げ、口調をあやふやにして謝るコナン。それに困ったように笑いながら椎奈は少年の頭を撫でる
椎奈「弟分を守るのは姉貴分の役目だよ、コナンくん。『人を助けることに論理的思考はいらない』んだから…」
コナン「…っ!!」
コナンは姉の言葉にハッとなって顔を上げる。すると椎奈はすでに世良を見ていた
椎奈「というわけで世良ちゃん、あなたにもたくさん心配かけちゃったね…。生きてるんだから、そんなに暗い顔しないで?」
世良「きちんと目を覚ましてくれて良かった…」
椎奈「うん」
世良の安心した表情での言葉に、椎奈は微笑んで一つ頷いてみせた。すると、穏やかな空気があっという間に病室を占めた
そして椎奈はすぐに顔を険しくさせる
椎奈「…それで、捜査はどうなったの?」
世良「まだ容疑者2人は姿を眩ませてるよ。それで椎奈さんに昨日の狙撃について聞きたいんだ。何か気づいたことってないか?」